海賊版の存在は「マンガ業界そのもの」を衰退させる 忌むべき存在です。
被害額は1兆円にも及ぶと言われ、その規模は甚大です。
本来であれば作家さんや出版社に支払われる対価が、海賊版サイトの運営者に流れているわけで、生み出されるはずだった新しいコンテンツが日々消えて行っていると、我々マンガファンは認識するべきです。
そのような状況を一変させる可能性を秘めているのがNFTです。
NFTとマンガはどのような相乗効果を生み出すのか見て行こうと思います。
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NFTとは
まず「NFTとは」ってところから簡単にふれていきます。
NFTとは「デジタル上の鑑定書」って認識で大方間違いありません。
鑑定書とは「本物である」ってことと「唯一無二である」って証明のことなのですが、「ブロックチェーン」によりデジタル上でもそれを可能にしたのがNFTです。
「鑑定書」があるモナリザに価値があるように、NFTと言う「鑑定書」がついたJPEG画像にも価値が発生しました。
「クリエーターが本物と認めるJPEG画像を持っている」と言う満足感を得るコレクターがいるのと、それを「うらやましい」と思うファンがいることで成立する価値観です。
「うらやましい」と思うファンはお金を出してでも そのNFTが欲しいと言う訳です。
NFTはコピーガードの技術ではありません
NFTは「本物、なおかつ唯一無二の証明」であって、コピーガードの技術ではありません。
世間一般にモナリザのレプリカが溢れているのと同じように、NFTのJPEG画像もいくらでもコピー可能です。上のサルの画像(BASY)もNFTであれば何千万もしますが、ただのJPEGである上の画像は何の価値もありません。
「マンガの未来」を語る上で「海賊版の根絶」を避けて通るわけにはいきません。
マンガの天敵は海賊版です。(言い切ります)
NFT自体が海賊版を根絶する技術ってわけではありません。
実は「マンガ」はNFTとの相性があまり良くありません
上のサルの画像はBASY(ベイシー)と言って、鑑定書付きの本物(NFT)は何千万もします。
それは、持っているとステイタスがあり、いくらでも「ほしい」と思う人がいて、所有者に「満足感」や「充足感」、「虚栄心」、「エンゲージド」などの効果をもたらすからです。
「鑑定書」は「所有権」と直結するのですが、NFTと相性が良いのは「所有する価値があるもの」って特性があります。
なので一点ものの芸術作品とNFTは相性が良いのですが、マンガのような「消費財」は実はあんまりNFTとの相性は良くありません。
週刊マンガは大義では「消費財」と言う位置づけです。
「持っていること=所有していること」自体に価値があるのではなく「知っていること」に価値がある。次の展開が解ってしまえば良いので、そのことが海賊版が蔓延る原因だったりします。
本物でなくても問題無い、ファンがうらやむのは「次の展開を知っている」ことです。
海賊版を根絶する方法
結論から言うとマンガの海賊版を根絶する方法は「メタバース」だと思っています。
メタバースとは
メタバースとは「仮想空間」のことです。NFTと並び今後のビックワードになることはほぼ間違い無いと思います。
現在でもフォートナイトなど「仮想空間」はありますが、メタバースとフォートナイトの決定的な違いは「所有権」です。
メタバース内の「所有権」
メタバースの全てのもには「所有権」があります。
あなた自身は「アバター」となってメタバース内に存在しますが、そのアバターが着る服、拠点となる家、その家が建つ土地、家にある家具、聞く音楽、ゲーム、ゲーム内のアイテム、マンガ、はてはアバター自身、、、全てに所有権があり、あなたの所有物ってことになります。
フォートナイトの所有権は厳密には運営にあります。課金で買ったものでさえ極端なはなし、運営のサーバーがダウンしてしまったりハッキングされてしまったら全て「無」に帰します。
メタバースは仮に運営が夜逃げしても、ブロックチェーン上のデータは残り続けるので、所有権が無くなることはありません。
メタバース内のマンガ
メタバース内で海賊版が存在できないようにする条件は以下のようになると思います。
- メタバースへはVRグラスでないとログインできない。
- メタバース内にはNFTしか存在できない
NFTには所有者の履歴を記録することができますので、作者や出版社が所有履歴にいないNFTにフィルタを掛けるのは比較的容易にできるのでは無いかと思います。
また、本物と認識されないNFTに関してはVRグラスに表示させない、などの技術も難しくは無いのではと思います。
履歴に作者や出版社が無い「偽物のNFT」は表示しないなどのフィルターは、VRグラスに設定するのか、そのNFTを取り扱うプラットフォームに設定するのか、仮想空間を提供するサービスが設定するのか、いろいろなやり方はあると思いますが、リアルよりはメタバースのほうがはるかに取り締まりがしやすいのでは無いかと思います。
このあたりは技術開発と議論と法整備が必要になってくるところだろうと思います。
1兆円がクリエーターに入るかもしれない事案です。
20%が税金なら2000億円です。海賊版を運営する事業所が日本にどれだけ税金を払っているかは知りませんが、恐らく海外法人として運営しているのでしょう。うん千億円にのぼる税収事業として、当局にもメタバースやWEB3.0に国家事業として取り組んでほしいと願います。
現在のマンガに関するNFTプロジェクト
現在のマンガとNFTに関するプロジェクトはこんな感じです。
マガジンを発行する講談社とNFTプラットフォームを運営するKLKTN Limitedと言う会社が提携するサービスです。
クリエーターとコレクターに繋がりを持たせ、NFTと持つことによる付加価値をコレクター(ファン)に提供するって言う実験的な取り組みをしています。
ジャンプの集英社の取り組みです。
ワンピースと言う巨大コンテンツですが、これは原画のNFT化ですので、意味合い的には「アート作品」です。アートとしての価値のところですので、海賊版うんぬんとは関係の無いところです。
手塚プロダクションの試みです。
日本を代表するコンテンツのNFT化なので、当時は非常に話題になりました。
これもワンピース同様、分類したら「アート作品」の分野ですので、海賊版の根絶には寄与はしていません。
ブロックチェーン技術に強いGaudiyって会社と、コンテンツに強いコミックスマートとの共同プロジェクトです。個人的には非常に注目すべきプロジェクトだと思います。
概要は、参加者の投票(オークションという表現を使っています)で、コンテンツの金額と発行部数を決めるというもの。
ファンが楽しみにしている作品は発行部数も増えるし、金額も上がるって仕組みです。
海賊版の根本解決にはならないけど、非常にクリエーターに寄り添った仕組みだと思います。
どこに「ファースト」を持っていくかが重要
NFTに限らずプロジェクトを考察するとき、どこに「ファースト」あるかってことに注目する必要があると思います。
言い換えると、プロジェクトに投資するかどうか判断する際は、そのプロジェクトがどこに優先順位をつけているかってことを見るってことです。
ファンなのか、プラットフォームなのか、クリエーターなのか??
僕の個人的な見方は クリエータ>=ファン>プラットフォーム ってなっているプロジェクトが今後は伸びるのではないかと考えています。
クリエータとファンはイコールでも良いけど、気持ちクリエーター側って感じ。
現在はファン>プラットフォーム>クリエーターって感じで、結局、文化が育たない、もしくは衰退していく環境にあります。
ファンのためにプラットフォームは存在しているが、クリエーターはプラットフォームの為に存在しているって感じです。
プラットフォームはクリエーターをコンテンツとしてしか見ていないので そのような状況になってしまうと思うのですが、実例を挙げるとアップルミュージック。
ファンにとっては使いやすいサービスですが、ミュージシャンにとっては非常にマネタイズが難しいと一般的に言われます。アップルへのインセンティブが高すぎて儲けが出ないと・・・
クリエータファーストの例(音楽)
ネットの普及で、一番あおりを受けたのはクリエーターです。
違法コピーが横行し、CDが普通に売れていた1990年代に比べ、音楽関係の売上は激減してしまいました。そんな状況に光を差したのがApple MusicやSpotifyなどのサブスクです。
違法コピーは減ったけど、今度はインセンティブが高すぎるって問題が浮き彫りになりました。
プラットフォームや、一部の有名ミュージシャンに資金が集まり、スタートアップにはあまり資金が集まらない。
ネットによる被害が甚大だったミュージシャンは、クリエーターファーストになり得るNFTに一早く飛びつき、試験的な試みをいくつも立ち上げています。
クリエータファーストな例↓↓
Catalogと言うプロジェクトなのですが、原文は英語ですので、非常に詳細に説明してくれているnoteがあったのでリンクしています。
概要は、ミュージシャンが自ら作品をNFT化して、プラットフォームにて販売。その収入は100%ミュージシャンに入るって仕組みです。
これも、違法コピーを根本から解決する手段ではなのですが、非常にクリエーターファーストなプロジェクトですので、今後の展開に注目する価値があります。
なぜクリエーターファーストが求められるのか?
音楽の注目すべきプロジェクトのCatalogしかり、マンガの注目すべきGaudiyしかり、共通しいるのは、(ほぼ)100%収入がクリーエータに入る、しかも2次流通に関してもってことです。
つまり、マージンが取られないってことにあります。
Web2.0における一番の被害者はクリエーターでしたが、NFTやWeb3.0で一番影響を受けるのは出版社やレコード会社だと思います。マージンが取れないので、、、
消費者としては、目先は「面白い作品」や「良い音楽」が楽しめたら良いのですが、長い目で見たら「文化の育成」ってことに自身が関わっているってことを忘れてはいけません。
消費者としては、目先は「面白い作品」や「良い音楽」が楽しめたら良いのですが、長い目で見たら「文化の育成」ってことに自身が関わっているってことを忘れてはいけません。
そのためには、自身の資金は文化の担い手であるクリエーターに正しく渡る必要があります。
文化の両輪は「サプライ」と「ニーズ」で、どちらが欠けても文化は形成されません。
個人的には、にわとりと玉子の最初は「サプライ」だと思っています。
良いクリエータの「サプライ」があるからこそ、「ニーズ」が増えて行く。
これが「クリエーターファースト」なプロジェクトが今後は成長していくと考えている根拠です。
クリエーターがするべきこと
以前は個人で出版なんて出来ないので、インディーズとして同人誌を作るくらいにしか方法は無かったのですが、NFTは新しいマネタイズの可能性を秘めています。
現在はイラストレーターが儲けるフェーズですが、漫画家が儲けるフェーズが近い将来必ず訪れると思っています。近いと言っても5年~10年かかるかもしれませんが、、
今から、NFTに関わっておくことが有益だと思います。
また、Gaudiyのようなプロジェクトには常にアンテナを張っておく必要があると思います。
NFTはそのうちクリエーターファーストに流れるはずです。
そのほうがクリエーターが儲かるので、クリエーターがそっちに流れるという簡単なロジックです。
投資家としてすべきこと
現在の文化の中心はマンガです。これは「市場規模」と言う観点からは間違いありません。
この巨人が動いたらNFTには必ず、今とは比べ物にならないような資金が流れてくるはずです。
そのNFTxマンガのキーワードは「メタバース」と「クリエーターファースト」です。
恐らく「メタバース」が実現したら「海賊版」の根絶が期待できるので兆円規模の影響があります。
根絶とまで行かないでも、かなりのパーセンテージが正しくクリエーターの手に渡ると思います。
メタバース関連銘柄
「メタバーズ関連銘柄」でググったら大体ゲーム関係が出てきます。
サンドボックスやアクシーやディセントラランドです。
これらは、今回のテーマの「NFTxマンガ」とは若干意味合いが異なります。
メタバースxゲームも将来性はバツグンで、この辺の銘柄も長期スパンだったら投資価値はあると思います。
今回のテーマであるNFTxマンガって観点で見ると、マンガがNFTと融合し出したらNFT自体に資金が集まって、結果的にメタバースをさらに発展させるってのが私の結論なので、そう言う意味では投資すべきはメタバースの一番基軸である「イーサリアム」(もしくはポリゴン)が正解なんじゃないかなと思います。
まとめ
NFTの発展をさらに進めるのは「マンガ」との融合だと思います。
しかし、現時点では「マンガ」とNFTは決して相性が良いとは言えません。
その状況を変えるキーとなるのが「メタバース」です。メタバースは海賊版の根絶の可能性を秘めており、クリエーターファーストに繋がることが期待できます。
文化の発展はクリエーターファーストが必須であり、現在も試験的ではありますが、クリエーターファーストのプトジェクトが芽吹き始めており、マンガ家を目指す人にもマネタイズ(お金儲け)の選択肢が増え始めています。
マンガとメタバースはエコシステム(相互依存)の関係があり、うまくかみ合いだすと、今とは比較にならないような資金流入が期待できます。
投資家としてはメタバースの基軸となるイーサリアム(もしくはポリゴン)に長期スパンで投資することに有益性がありそうです。
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完全無料なのはBITPOINTだけ
web広しと言えど、なかなかこんな表は無いはず。
詳細は下の記事で確認できます。
この記事は以上です。
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